TVドラマ

『指』(1982年)

(原作 松本清張/脚本 八木柊一郎/監督 出目昌伸) 「火曜サスペンス劇場」史上最高視聴率を獲得した作品。 名取裕子は偶然知りあった松尾嘉代と恋に落ちる。二人は松尾のマンションで逢引を重ねる。だが名取は次第に松尾を疎ましく思うようになりある晩首…

『わるいやつら』(1985年)

(原作 松本清張/脚本 大野靖子/監督 山根成之) 女たらしの病院長・古谷一行は、名取裕子と結婚するために悪事を重ねるが…。「霧企画」制作による「火曜サスペンス劇場」作品。ナイトクラブで「聖母たちのララバイ」のピアノ演奏が流れる内輪ネタあり。加…

「蔵の中」(ホームドラマCH)

津村節子原作。美容師の太地喜和子が昔起きた妖しい悲劇を回想する。母親(太地の二役)が田舎の金持ち(佐藤慶)の家政婦兼愛人となり、広大な屋敷で三人仲よく暮らすことに。だが佐藤慶には認知症の妻が居た。妻は食糧をたくわえた蔵の中に閉じこもり、藁…

『最後の自画像(「駅路」より)』(日本映画専門ch)

脚本・向田邦子。演出・和田勉。このコンビのNHK制作ドラマというと、メヘテルハーネのテーマ音楽が印象的な『阿修羅のごとく』でしょう。向田ドラマのマイベスト。久世なんざ知らんよ、という。『最後の自画像』にも『阿修羅』の四人姉妹のうち、いしだあゆ…

『女人武蔵』

原作は川口松太郎の小説。脚本・監督(監修)は松山善三。撮影は『必殺仕事人2009』の監督もつとめる石原興。栗塚旭特集の一環とは知らず、東京パトロール社の榊さんこと神山繁氏目あてに見はじめたのだけど、これが一風変わった、昼メロ要素ありの殺伐とした…

『深川通り魔殺人事件』

偶然見たら、あまりの鬱展開に死にたくなりました。終わったあと膝に震えが来た。 実際の事件の詳細はこちら。 http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/fukagawa.htm ドラマは「放送批評懇談会月間ギャラクシー月間賞受賞作品」。佐木隆三のノンフィクシ…

『高木彬光の刺青殺人事件 天才神津恭介の推理 浴室から女体が消える』

現在スカパーで「探偵神津恭介の殺人推理」シリーズ放送中。 『刺青殺人事件』は高木彬光のデビュー作にして「日本の三大名探偵」のひとり、神津恭介が初登場した作品としても名高い。 有名な彫師が実の子ども、息子と双子の娘たちにそれぞれ三すくみの刺青…

『青春の証明』

(1978年/西村潔監督他/石松愛弘脚本) ドラマは原作を大幅に脚色しているが(「戦争の傷痕」にほとんど触れない、家族構成の変更など)、もっとも異なるのは女たちの内面描写への拘泥、ゆえにメロドラマ仕立てでもあることだろう。たとえば笠岡の妻・時子は…