第199話「皆殺しの島」

(脚本 南英之/監督 土井茂/出演 小笠原良智 山本麟一 広村芳子 木村元 フランツ・クルーベル 川辺久造 地井武男
カゲヤマは密輸シンジケートの一員として、金を密輸する運び屋をつとめていた。が、彼は組織を裏切り、20万ドル分の金を分捕っていずこかへ隠す。それを知ったアメリカ人の殺し屋とやくざに追われ、愛人のノリコと沖島へ逃亡。高倉キャップと杉井君が警備する「沖島シーサイドホテル」に泊まる。やくざたちはカゲヤマを殺害するが、金のありかは不明のまま。シーズンオフで客がまばらなホテルを襲撃し、キャップたちに金を出せ、さもなくば皆殺しにすると迫る。
キャップたちはパニック状態に陥った客をなだめ、ホテル内にバリケードを築いて拳銃で応戦する。カゲヤマのトランクが純金で出来ていると知ると、やくざとの取り引きに出向き、隙をつき取り押さえようとして乱闘に。ヘリで救出に来た清水と榊さんの加勢もあり、客側に一人の死傷者も出さず勝利する……てな話。

・組織の裏切り者に小笠原良智、愛人に広村芳子。小笠原が一貫して広村に高圧的に接するのが不快。でも、広村もまた救いがたい金の亡者で、純金トランクを奪おうと銃撃戦のさなかに飛びこんでくるのだから、はた迷惑という点では釣りあいの取れたカップルだと思います。
・ 杉井君は珈琲に角砂糖二つ派。ちなみに荒木は自分で作らないと気がすまない派。
キャップが本部に定時連絡を入れたとき、自分が出張している間にずいぶんたるんどるなー、と小言を言うわけですが、榊さん、元警視庁の鬼警部が率先して気を緩めていては駄目でしょ……もちろん、クライマックスではヘリから発煙弾を投下してキャップたちを援護したりと、キメるときはキメるのがガードマンの真髄ではありますが。
・ヒステリックに責めたてる客に対し、キャップが「心配ありません。いちかばちかで戦います」と約束する。いや、いちかばちかでは心配にもなるわな。
・やくざには常連の木村元、そして珍しい地井武男。これ一度きりの出演なのかな? 銃を乱射する以外、大した活躍はないけれど、プールの滑り台を豪快に駆け下りるなどイキ良いです。