『品格と色気と哀愁と』『人間豹』他

最近読んだ本をメモ。
余裕ないので手短に。

ジェイン・オースティン料理読本

ジェイン・オースティン料理読本

[rakuten:book:11928255:detail]
収録作品は「病蓐の幻想」「白晝鬼語」「人間が猿になった話」「魚の李太白」「美食倶楽部」。
人間豹 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

人間豹 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

友達は乱歩初体験がこれだったせいで明智をヘボ探偵と思いこみ、他のを読む気が失せたそうな。小林少年が二分以上息を止めていられるという小ネタは、長田ノオト『屋根裏の散歩者』にも使われていた。
品格と色気と哀愁と

品格と色気と哀愁と

生まれたら戦争だった―映画監督神山征二郎・自伝

生まれたら戦争だった―映画監督神山征二郎・自伝

映画の魔

映画の魔

公開当時の観客がこのブヨブヨを見て素直に連想したのは何だろうか、と想像してみる。銀白色に光る半液体。水銀ではないだろうか。メチル水銀が脳に入ることで発症するのは水俣病だ(「ゴケミドロ、お前は誰だ」より)。

なるほど。みたまんまともいえる。世間ではとうに知られた説なんかしら。

読んだのは新潮文庫。収録作品「性に眼覚める頃」「ヒッポドロム」「音楽時計」「ゴリ」「チンドン世界」「医王山」「生涯の垣根」。表題作は「私」が(脳内)観察する女たちの濃厚な色気にむせかえる一篇。「ゴリ」。宇宙猿人は関係ない。流れ星銀よろしく闘犬ブルドッグ)対熊の死闘を描く。「生涯の垣根」。自慢の庭とともに植木屋の「色白なきんたま」に魅入られた男の多分「変愛小説」。