『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』

テアトル梅田で。つっこみどころはヲタ同士のお喋りで言いつくしたので最小限にとどめたい。でもやっぱりキングとウルトラの母の声優の演技は酷かったと声を大にして言いたい。小泉純一郎のメロウな囁きは気色悪いし長谷川理恵はなぜ起用したと詰め寄りたいほど役に合っていない。他の声優が頑張っているぶん勿体ない。またワイヤーアクションを多用した戦闘場面が単調。どのシチュエーションでも似たような飛んで殴って蹴るの連続でそれが延々と続きドラマ性を押し殺していて退屈した。先に部下をベリアルと戦わせて全員倒れるまで手出しをしないタロウにもがっかりした。ここは真っ先に齧りついてしかるべきだろうというのは光太郎と融合したタロウが好きなファンの愚痴。大人になるって狡くなることなのね。ただ身を呈して最後の希望を守るなど予想以上の活躍をみせたので帳消し。メビウスが合体怪獣との最終決戦でメビウスダイナマイトを使うのも師匠タロウの敵討ちみたいで良かった。それにしてもセブンの息子ウルトラマンゼロの柄の悪さはどこから来たのか。生まれ育った環境や教育方針に問題があるのじゃないか。このゼロのエピソードは不良少年が田舎に帰って父親と和解・更生する類のものなんだろうな。感動の父子再会ではゼロが「いちいち素性を隠さんでもええやんけぼけ」などと食ってかかるのではと冷や冷やした。母親が誰かは謎のまま。アンヌに黙って隠し子疑惑は次に持ち越し。と与太話はさておき怪獣軍団をひとりで殲滅する無敵っぷりとブレストファイヤーには衝撃をうけた。おかげで折角復活したダイナの影も霞んでしまった。なぜか金髪になり年取った割にアスカのおばかキャラが健在なのは嬉しかったけど。地味な助っ人外国人選手という感じ。超ウルトラ8兄弟は苦手だけどまだ個人の物語があったなと見返したくなった。一瞬だけ出演のムサシが全く容姿に変化がないのも凄い。コスモスになってベリアル改心させろよと。世代的には昭和より思い入れのある平成ウルトラヒーローが総出演する映画をみてみたい。ちなみにこの映画で最もウケたのは暴走したレイをとめようとしてZAPクルーが一丸となってしがみつき遂にはコニタンが正拳突きをかます場面。他にやりようがないのかと唖然とさせる熱血コントだった。