ちょっとしたあれこれ・三百三夜の雨の後

座頭市シリーズ(時代劇専門ch)は、毎日頑張って見なければと思いつつ、重過ぎて無理。
はじめは善人がほとんど死なず常にハッピーエンドを迎えるような、後味すっきりとした娯楽時代劇だったのだけど、新・座頭市第2シリーズになるともう容赦がない。李礼仙、石橋蓮司、草野大吾がゲストの話は凄かった。蓮司たち賊が市を引きずり出すため、寺子屋の子供たちと先生夫婦を人質に取る。逃げようとした子供は眉間を割られ、先生の妻は輪姦されそうになる。しかも子供たちの眼前で。怒った先生が蓮司に詰め寄るが返り討ちにあう。その間、李礼仙は隣の間で赤ん坊に乳をあげている……人情厚かったはずの村人たちは、我が子可愛さに市を差しだしたばかりか、賊の命令どおりに打ち殺そうとする。市の旧友・大吾は村人のリンチを止められず放心状態でへたりこむ。この一瞬の、迫真のポカーンが良いのですよ……殺伐とした状況に微笑ましい間をもたらすポカーン。寺子屋の先生は殺されて逆さ吊りに。市が賊を皆殺しにして子供たちは解放され、村も救われるのだけど、先生の妻にとってはハッピーエンドでもなんでもないじゃんねえ……とぐだぐだ言いつつ録画だけは欠かせず。男にさりげなく「市っつあん、俺と一緒に暮らさねえか」と言わせるのが勝新テイスト。
・土曜は『証人の椅子』(日本映画専門ch)をみた。証人が偽証を認めたと知り、検事がショックを受けたときのガラガラ〜という「音を立てて崩れる音」に笑った。
昼は鶴見のアウトレットパークへ。無印で千円分だけ買い物。鶴見リーファに移動、晩ご飯は近所の銀屋で焼肉食べ放題。騙された感ある「まるで生ギモ」を三皿平らげる。
帰宅した後『山桜』(時代劇専門ch)をシノサブめあてでみた。美しい(?)人々が怒りを秘めつつただ静かに、座って耐えているだけというのは、日本人の美徳とやらを表現するのにはなんぼか貢献しているのかも知れないが、映画としてはひたすら退屈。ヒガシが牢屋に何か月間もぶちこまれてるわりに髭も生えず虐待の跡もなく、ちょっと髪乱れたかな?って程度なのもアチャーって感じ。この監督の別の映画が「映画秘宝」9月号の「日本映画縛り首」で批判されているのだけど、「玉木は最後まできれいなままだし。顔を汚せない奴が戦争映画に出るな!」とあって、ああここでも同様のリアリズム無視をやっているのだなと納得した。でも個人的には奇麗事だけで貫かれた映画も全然ありだと思うので責める気もない。シノサブはいつも通り非力な男を手堅く演じていた。
・日曜は週前半の食べもの確保につとめる。洗濯槽を掃除しようと水を張っていたら、飼い猫がやって来てダイブしよった。すぐ助けたけど寿命縮む思い。