ちょっとしたあれこれ・悩みのひととき

暑さでだれているので、ほんとにちょっとだけ。
・連休はスパワールドとカラオケでゆるゆると。あとは食っちゃ寝。
・柳さんの「グッド・ミン」読了。柳さんと思しき小説家とその彼氏が、いれかわり穏やかならない日常と不幸(愛犬の死)を語る。複数の語り手って、大抵は直線的な物語にズレやら重層化といった意外な効果をもたらすためのもので、短篇向きではないと思う。が、ここでは代弁者を立てることで小説家の悲しみの深さを表す(沈黙)ことと、彼氏に睡眠薬をのむよう命じる不気味な(仮の)自分を突き放して描くため、あえて用いたのだろうなと。ささやかな仕掛けだけど、後者は成功してる。
・他に『ある夜、クラブで』『ハンバーガー殺人事件』再読。奥泉先生の「虫王伝」はその軽妙な文体と「今度は、君が、語る番だ」てな呼びかけから、古川ヒデオを想起した。ううむ。
・『特捜』第490、491話がおもしろかった。490話の肝は叶と犬養、新旧刑事の対立。これぞ刑事ドラマの醍醐味。叶の伝家の宝刀、孤児の苦労話には泥臭い熱演とあいまってほろりとさせられた。でもラストのいい年した男同士のじゃれあいに爆笑。491話は途中から見た。迷彩服を着た悪人とか、西部警察マッドポリスと見まがう場違いさ加減が良い。BGMがいつもと違うのも気になる。「ぴゅるるるる〜」ってラムの飛行音みたい。これもラストは桜井と犬養がトラックの荷台の上で肩を組み、紙飛行機を飛ばして遊ぶというまばゆいじゃれあいに頭、じゃなしに腹を抱える。吉野とおやっさん不在じゃもう駄目、などといかにもな偏見を持っていたけど、末期も油断なりませぬ。