第319話「殴りこみホットパンツ大作戦」

(脚本 山浦弘靖/監督 国原俊明/音楽 大塩潤/出演 八並映子 城野ゆき 河原崎健三 小野川公三郎 西沢利明 戸浦六宏 文野朋子 早川雄三)
「大邦建設会社」常務の屋敷。住み込みの「お手伝い」アサコは、オートバイ好きの「ずべ公」。常務の妻や令嬢ノリコの好意に甘え、碌に家事もせず、常務の説教も無視。夜にはマサオら不良仲間を従え、公園のアベックを蹴散らし、警察をからかうなどして遊んでいたが、不遇ゆえの鬱屈は溜まるばかり。かくなる上は一攫千金狙い、ニュータウン建設費二億五千万の強奪を企む。まず常務の部下、ノリコの婚約者ミナガワを拉致。昔馴染みの彼と裸で抱き合う場面を撮り、その写真を盾に脅迫、輸送コースを聞きだす。
 当日。高倉キャップと清水が運転する車をオートバイで取り囲み、荒地に追い詰めると現金ケースを奪う。キャップが衝突され負傷、怒った清水は、自慢のドライビングテクニックで(殺さない程度に)不良どもを次々跳ね飛ばす。が、残った連中は逃走、清水はキャップを荒木、小森さんに任せ、オートバイで追跡する。
 アサコたちは冷凍車にオートバイを隠し、常務の別荘へ金を運ぶ。と、そこには宇佐美海岸に遊びに来ていた、ミナガワとノリコが居た。アサコは嫉妬から、例の写真をノリコに見せ、挙句仲間に乱暴させようとする。見かねたマサオが止めに入りアサコが激怒、揉みあううちに、マサオを猟銃で撃ち殺してしまう。駆けつけた清水が通報しようとするも、ミナガワに背後から撲られ卒倒。ミナガワは、傷心のアサコを慰め、ノリコに平手打ちを食らわせる。好きだということばを、アサコが信じかけたところで、ミナガワは金を奪い、全員縛ると別荘に火を放つ。
 清水がアサコの協力を得て縄を解き、パトカーでミナガワを捕捉、カーチェイスにも即勝利。警察に連行しようとしたとき、アサコがオートバイに乗って現れ、ミナガワを轢き殺す。自分を愛してくれた友達を、昔愛していた男を殺したアサコは、清水が止めるのも聞かず、清々しい笑顔で言い放つ。「あたいは最後までカッコよく生きるよ」。直後、崖から真っ逆さまに海中へ……てな話。
※ハートマークに矢印散らした軽薄な題名、でも中身は硬派な青春物(?)。
大金を取り返すも契約打ち切りを言い渡されるという、珍しくガードマン側に苦いラスト。いやでも、今まで無かった方が奇跡か。そういえばこの頃のガードマンは事件解決後、本部で冗談言いあって終わり、なんて慣習もすっかり絶えてしまって……にしても、不良ども追っかけオートバイで坂道登るのは、草波隊長、じゃなくて荒木がよかったな……ミサイル撃ちこみ退治してくれそう。